枕選びのポイントは?

 合わない枕を使っていると、肩こりや首の痛みなど、体の不調の原因となることがあります。高さや硬さなど、枕選びのポイントを紹介します。

図1:首と後頭部の高さ
図1:首と後頭部の高さ

●高さが合っている
 枕を使うのは、寝ているときも、頸推(脊椎のうち首から上の7個を指す)が立っているときの自然な状態を保つようにするためです。枕が高すぎても、低すぎても、頸椎に負担がかかり、「枕が合わない」と感じて安眠できないことがあります。

図2:bの測り方
図2:bの測り方

どんな高さの枕が合っているかは、首と後頭部を支える2カ所の高さ(図1)が重要です。特にbは体型によってかなり違うので、自分のbを測り、枕選びの参考にしてください。(測り方は図2参照)。

●好みの硬さ、感触である
 枕の硬さと感触は、詰ものの種類と詰め方によって異なります。下の表を参考にしてください。

硬さ 詰めものの種類
柔らかめ *ポリエステルわた、*ダウン、*スモールフェザー、*パンヤ、真わた、*羊毛わた、低反発ウレタンフォームなど
普通 *プラスチック(パイプ状、球状、そら豆状)、ウレタンフォームなど
硬め *そばがら、ひのき、備長炭、*小豆など
*は、詰め方で硬さや感触の変わるもの。

 

●密着し過ぎず、中が蒸れない
 「頭寒足熱」、つまり、頭の部分の熱を逃がし、足元を暖かく保つことが心地よく眠る秘訣です。
 肌に密着しすぎる枕は、頭や首からの熱や汗が発散しにくく、眠りを妨げることがあります。また、詰ものによっては、枕の中に湿気がこもって蒸れることが あります。そばがらや、パイプ状や球状などのプラスチックは、すきまができやすく、熱や湿気を外に逃がしやすくなっています。

●気になる音や臭い、香りがしない
 詰ものによっては音や臭い、香りがするものがあり、耳や鼻の近くで使うものだけに気になる場合があります。
 音のするものには、そぼがらやチップ状のひのき、いろいろな形のプラスチック、石などがあります。臭いのするものは、洗浄が不十分な羽毛や羽根、香りのするものは、ひのき、お茶の莱などです。ただし、すべての人が気になるわけではなく、まったく気にならない人もいます。

アドバイス

 いろいろな枕を試し寝して、自分に合ったものを選びます。売り場でちょうどよい高さでも、自分の敷き寝具では高さの合わない場合があるので、高さを調整できるものを。